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  ちなゆりな午後 

Berryz工房 2006/08/06 |このエントリーを含むはてなブックマーク 
千奈美の13歳の誕生日に合わせて書いた作品です。
実はここに掲載する部分は前後編のうち前編のみで、翌日に後編を作成したのですが、
後編は小説ではなく千奈美と友理奈によるBerryz工房の写真集レポとなっており、実質小説の体裁をとっているのはこの前編のみ。
なので今回は前編のみを独立させて掲載する運びとなりました。続きをご覧になりたい方はこちらをどうぞ。

2005年5月22日掲載。

.

今日は千奈美の13回目のお誕生日。去年まではみんなでお祝いしていたけれど、今年のこのお誕生日のお昼、千奈美と一緒にいるのは友理奈だけ。
でも決して千奈美が嫌われているというわけではなく、むしろ…

「なんかみんなに悪いかなぁ」

イスに座った千奈美が口を開く。

「うーん、そうだねぇ…」

ベッドに腰掛けた友理奈がそれに答える。ここは千奈美の部屋。

「わざわざふたりっきりにしてくれるなんてねー」
「みんなさぁ、"ちなゆり"をとっても大事にしてくれるよね」
「なんかさいきんカップルがはやってるからかな」
「ももちと佐紀ちゃんの"おねえさんず"とかでしょ」
「うん。だからみんなわかってくれたのかも」

Berryz工房、そしてハロプロキッズのいろんな仲良し2人組のことを話す2人。
年頃の少女らしく「あの2人最近さー」「えーそんなことあったんだー」なんていう会話が目白押し。
そんな会話のなかで、ふと千奈美が語り出す。

「でも…」
「ん?でも?」
「ちなゆりがやっぱりいちばん仲良しだよね!」
「もっちろん!」
「あたし"娘DOKYU!"のあのキャンプ見て"ももちには負けない!"って思ったもん」
「あたしだってハロプロノート見て他の子には負けたくないって思ったよ!」
「あれ、バレてる…」
「そりゃあバレるよ~。ちなっちゃんのことはいつも見てるもん」
「そ、そうなの?」
「う、うん。見てる…よ?え、なんかはずかしいな~」
「あたしね、友理奈のこと大好き」
「あたしもだよ」
「ほんとに?」
「うん」
「よかったぁ…あたしね、友理奈はなんか他のみんなとも仲いいし、あたしはその中の1人に過ぎないんじゃないかなぁ…って思ってたの…」
「ちなっちゃん…そんなことないよぉ…」
「友理奈ぁ…」
「他のみんなも好きだけど、あたしのいちばんはずっとちなっちゃんだもん」
「…ありがと」

友理奈の思わぬ告白にそれ以上の言葉が出ない千奈美。
しかし、聞き逃せない発言があったことに気づき、反撃に。

「あたしは一番なんだ」
「うん」
「ってことは二番から先もいるんだね。このうわきもの~」

ちなみのこうげき!かいしんのいちげき!
そう思った千奈美。しかし…

「う~ん。うわきものかも…しれないなぁ」
「え!?」
「考えてみればももちもかわいいしなぁ~。ん~すてがたいっ」

壁にかけてある時計の方を、斜め上を見ながらニヤニヤしてそう言う友理奈。
千奈美は思わず…

「や、やだ!」
「ん?どうしたの~?ちなっちゃん♪」
「あたしが友理奈のいちばんなんだから!負けないっ!」
「へへ~じゃあずっとあたしをつかまえててねっ。がんばりなさいっ」
「ぜったい離れないもんっ!離さないもんっ!」

友理奈に抱きついてしまう千奈美。
そんな千奈美に、友理奈は…

「…ふふっ。一生懸命になっちゃって、ちなっちゃんかわいい~」
「な、なによー。からかったのね!年下のくせにー。ばかー」
「へへ~。だってちなっちゃんっていじめがいがあるんだも~ん」

結局友理奈にやり込められてしまう千奈美。1歳オトナになったのに…

「もうしらないっ」
「あれ」
「ももちとかがいいなら…そっち行けばいいじゃん。ふんだ」

友理奈から離れ、スネる千奈美。ぷいっと身体ごとそっぽを向いてしまう。
しかし友理奈はそんな余所見を許さない。
後ろからゆっくりと手を回して友理奈が抱きしめる。

「あ…」

驚きで思わず言葉を失ってしまう千奈美。
固まっている千奈美の耳元で友理奈がささやく。

「ホントはちゃんとちなっちゃんのこと好きだから。ね…?」
「…うん。信じる。信じたいもん」

背中にくっついている友理奈の胸の鼓動を感じる千奈美。
自分の鼓動とシンクロするようで、すごく落ち着く。
早鐘のように打っていた鼓動が、次第にゆっくりと、友理奈のそれに合わさっていくかのよう。
今このときだけは、ふたりでひとつ…ふたりだけの時間。

(この時間が永遠に続いたらいいのにな…)

そう思う千奈美。しかしそんな時間は次の瞬間もろくも崩れ去る。

ぐうぅ~~っ

「え?」
「ふぇ?」

リラックスしていたせいか、2人のお腹が同時に鳴ってしまったのだった。

「…くっ…んっ…おかしい…!」
「も、もうダメ…あはははは!」

顔を見合わせて、くすくす笑い。そして大笑い。
ひとしきり笑った後、友理奈が提案する。

「じゃあ今日は、せっかくふたりっきりになれたから、楽しもっか!」
「そうだね!せっかくだもんね!」

それからはお昼ごはんもかねてちょっとお出かけ。
撮影で着る衣装を扱っている店、ハローキッズ!でメンバーが出ていた店とかにも行ってみたり、他にも2人でプリクラを撮ったり…思う存分遊ぶ。
プリクラに書く文字はもちろん「ちなゆりサイコー!」
芸能グループ「Berryz工房」ではなく、ただの仲のいい女の子2人組の顔がそこにはあった。

~FIN~
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