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  傘 

Berryz工房 2006/08/07 |このエントリーを含むはてなブックマーク 
突然の大雨が降った日、ふとBerryzメンバーはどうしているのかと考えてみた作品です。

2006年5月24日掲載。

.

1時間前の晴天がウソのように空が掻き曇り、大粒の雨が降ってきた。雷も盛んに鳴っている。
なのに傘を持ってこなかったあたし、学校の靴箱で、なんとなく熊井ちゃんに電話をかける。

「あ、千奈美だけど、熊井ちゃん学校終わった?」
「うん。今から帰るとこ」
「ねぇねぇ熊井ちゃん、そっちでも雨降ってる?」
「降ってる降ってる。すごいねー滝みたい」
「こっちもだよ。ざーざーっていきなり!」
「帰るの大変だよねー」
「千奈美なんて今日傘持ってきてないよー」
「えー?じゃあどうするの?」
「ん…迎えに来てもらうかなー」
「今日夕方から雨降るって天気予報で言ってたじゃん」
「言ってたけどさぁ…」
「何で傘持ってこなかったの?」
「いっつも持って行くの忘れるんだよね…」
「これから梅雨だしさー、レッスンの時とかも傘持ってこないと濡れてカゼひいちゃうよ」
「まぁ…確かにそうかもしれないけど…」

熊井ちゃんは意外にしっかりしてる。ちゃんと健康管理とかに気を遣ってたりする。
それにひきかえ千奈美はダメダメだなぁ…今もこうしていっこ下の熊井ちゃんに注意されてるし…。
そんなちょっとブルーになりそうになったその時、



「じゃあその時はあたしが傘に入れたげるよ」



熊井ちゃんが超嬉しいこと言ってくれる。
こういうことさらっと言えるのが、そして似合ってるのがいいなぁって思う。

「ほんとに?」
「ほんとほんと。ちぃなら細いから余裕だし」
「じゃあこれからずっと傘持って行かないでおこうかなー」
「こらー!あたしがいなかったらどうするのよ」
「そしたら熊井ちゃんとずっと一緒にいればいいしー」
「もう。ちぃったらめんどくさがりなんだからー」

しっかりしてるけど、ちょっとニブいんだよなぁ。やっぱりはっきり言わないとダメかぁ。

"めんどくさいからじゃないよ。熊井ちゃんの隣にいられるからだよ"

…そう言おうとしたところでお母さんの車がやってきたのが目に入った。
傘を持ってこなかったのに気付いて迎えに来てくれたみたい。今日はここまでかな。

「あ、お母さん来てくれたみたい」
「そっか。じゃあまたね」
「熊井ちゃんも気をつけて帰ってね」

電話を切る。ちょうどその時車からお母さんが傘を持って出てきた。
お母さんがこっちに着くまでのほんのわずかな時間、精一杯の気持ちを込めたメールを一通だけ熊井ちゃんに送信。

「熊井ちゃんの隣、いつでも空けておいてね」

~FIN~
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