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  信ずるものは幸いなれ 

Berryz工房 2006/12/24 |このエントリーを含むはてなブックマーク 
クリスマスものです…が、正直あまりクリスマスである必然性はないです(爆
タイトルくらいでしょうか。

.

今日はクリスマスイヴ。日本中が一番そわそわ、ウキウキする日。
でもあたしたちハロプロメンバーにとってはお正月のコンサートを控えていることもあってもちろん今日もレッスン日。
でもそれも全然苦じゃなかった。だって大好きなメンバーと一緒にいられるんだもん。
そう、特に大好きな、あの人と一緒にいられる日…のはず。そのはず。

なのに。

「ほら、熊井ちゃんのぶん」
「ありがとまぁさん」

レッスン後、みんなが思い思いにフロアで休んでいる中、レッスン場で寄り添う熊井ちゃんとまぁさん。
今もジュースを買ってきたまぁさんが熊井ちゃんに渡してる。すっごく気心知れてる感じ。なんか家族…うぅん、恋人みたい。
正直妬ける。あたしの方が熊井ちゃんとは前から仲良くしてたのに…あたしだって仲良くしたいのに。
…思わずそんなことを考えそうになる。でも振り払う。
だって熊井ちゃんは熊井ちゃんですっごく楽しそうにしてるし、正直お似合いだとも思うもん。
見た目的にも身長のバランスいいし、熊井ちゃんのあたしと同じような黒め…いや健康的な肌に対してまぁさんのは白めだし、コントラストとしていい感じ。
性格にしても2人ともはしゃぐ時ははしゃぐけど普段は結構おっとりしてるし、なんだろ、波長が合うっていうのかな、そんな感じがする。
我ながらよく見てるなぁと思うけど、それは熊井ちゃんのこと好きだから。
好きだから逆に今の状況がはっきりわかって、どうしようもないってことがわかって凹んじゃう。

無意識のうちにあたしはレッスン場を出て、自販機コーナーにある長イスに腰掛けてた。

「はぁ…」

思わずため息。

「どしたの?徳永ちゃん」

顔を上げると、そこには辻さんが立っていた。周りには他には誰もいない。

「なんかあった?浮かない顔してるけど」
「あ、いや別に何も…」

心配かけたくなくて、というよりも悩んでもしょうがないことなんであたしはごまかそうとする。
でもその間にも辻さんはジュースを2本買ってあたしの横にでんと座る。

「はい。徳永ちゃんのぶん。これでよかったっけ」

なんで2本買ったのかと思ったら、あたしのぶんも買ってくれてたんだ。しかもあたしの好きなのを。

「あ、ありがとうございます。でもなんで千奈美がこれ好きってわかったんですか?」

そう。普段一緒にいるならともかく、ハロコンの時ぐらいしか一緒にならないのに。

「いやー、やっぱおんなじW(ダブルユー)同士、なんか通じるものがあるのかねぇ」

笑う辻さん。辻さんの出ているTVはたくさん見てるけど、やっぱりこうして目の前で笑う辻さんはまたさらにかわいい。
笑顔なら得意って思ってるあたしでもこの笑顔には憧れる。負けちゃう。
いつかあたしもこんな笑顔ができるようになりたいな…人を元気付けられる笑顔に。

「まぁWの後輩ってことで、あと去年とか一緒にコンサートした時とかもよく会ってたしね。それで覚えてた」

そういえば一昨年一緒にコンサートしたときも去年も辻さんはとってもよくしてくれた。
もちろんあたしと熊井ちゃんだけじゃなくてメンバーみんなに。
辻さんは見た目は小さいけど中身はでっかい人なんだなぁ、っていうのはBerryz工房みんなの共通意見。
なんていうか、女の人にこんなこと言っていいのかどうかわかんないけど、でーんと構えて頼りになるって感じなんだよね。

「で、何を悩んでたの?徳永ちゃん顔に出やすいからすぐわかるよ」

そしてどっしりしてるだけじゃなくて、細かいことにまで気がつくのが辻さん。
昔ロケで鉄板焼き食べる時、スタッフさんのぶんまで焼いてあげてたとか、そんなエピソードもたくさん。
優しくて頼りになって、でもこんなに小さくてかわいくて…辻さんってすごい。
そんなことを考えながら辻さんを眺めていると、さすがに気が付かれたらしく

「なに?のんの顔になんかついてる?」

顔をゴシゴシこする辻さん。こすりっぷりがまた豪快で、子供みたい。
思わず笑っちゃう。辻さん見てると幸せになれるなぁ。あたしも見習わなくちゃ。
でもそれはこれからの話。今は…あ、またさっきの光景を思い出しちゃった…

「いや、何にもついてないですよ」
「そ。ならいいけど。で、何を悩んでるの?」
「いや、その…」

やっぱり言いづらい。どうしよう。
そんなあたしの心を読めるんだろうか。

「熊井ちゃんとなんかあった?」

ズバリと切り込んでくる。ここまでまっすぐだと気持ちいいくらい。
そして同時に辻さんには隠し事は通じないだろうなぁと思う。
小さくため息をついた後、少しずつ思ったままのことを話していく。

「…ってわけで、どうしたらいいかわかんないんです」
「うーん、なるほどねぇ」

辻さんも腕組みして考えてる。脚もおっきく開いたままで、ほんとに「どでーん!」って感じなんだけど、辻さん自体は小さくて、何かおかしい。
でも真剣に考えてくれてるんだし、笑っちゃだめ…あ、だめ、笑っちゃだめって思うと余計に笑っちゃう…やばい、どうしよ。
あたしのほっぺの筋肉がそろそろ限界…になりかけたところで、辻さんがこっち向いた。

「やっぱねぇ、それは徳永ちゃんが待つしかないよ」
「そうですよねぇ…」
「うん。さっき見てきたけど熊井ちゃんも茉麻も楽しそうだったし」
「はい…」
「その間を無理やり裂くようなことはね、やっちゃだめだと思うの、のんは」
「はい」
「でも熊井ちゃんだって朝から晩までずっと茉麻と一緒にいるわけじゃないじゃん?」
「まぁ、ずっとってわけじゃ」
「で、徳永ちゃんとも別にケンカしてるわけじゃなくて、一緒にいてくれる時間もあるんでしょ?」
「はい。なんかサバの踊りしたりとか、えへへ」
「サバの踊り?」
「あ、や、なんでもないです。続けてください」
「あそ。でね、それなら徳永ちゃんは、熊井ちゃんが遊びに来てくれる時にせいいっぱい熊井ちゃんと一緒に楽しめばいいんだよ」
「それだといつも通り…」
「うん、いつも通りでいいんだよ、だから」
「でもそれじゃ熊井ちゃん、やっぱり一緒にいる時間がより長いまぁさんのとこに行っちゃうんじゃ…」

あたしが反論しかけた時、辻さんの目つきが変わった。
きっとこっちを睨む目。辻さんの方が小柄だから下から見上げる感じになってるのに、あたしは動けなくなる。

「徳永ちゃんはさぁ、信じてないの?」
「え?」
「熊井ちゃんが自分のこと好きでいてくれるはずだ、って。だから自分のところに戻ってきてくれるはずだ、って」
「信じる…」
「徳永ちゃんがまず信じなきゃ、何も始まらないよ?」

それはすごく基本的なこと。でも思わず見失いかけていたこと。
だって、信じるのは大切だけど、でもそれだけで大丈夫なんだろうか…
そんなあたしの心をまた読んだように、辻さんが続ける。

「のんもね、あいぼんとはいろいろあったし、ケンカもしたの」
「加護さんと?2人すっごく仲良しに見えましたけど」
「うん、仲は良かったけど、うちらもたとえばこんこんとか麻琴とか同い年の子がいて、誰かと特に仲良くなったら別の誰かがスネたりとか、いろいろあったのよ」
「へぇ~」
「で、ちょっと気まずくなることもあったんだけど、でも結局いつも大丈夫だった」
「すごいですね」
「うぅん、大したことない。ちょっとやそっとケンカしても、離れても、心の一番奥ではお互い大切に思って、信じてたのは変わらなかったし」
「…」
「そう。信じて待ってれば戻ってくるんだから。必ず…」
「辻さん…」

自分の胸に手を当てて話す辻さん。なんか自分自身に話しかけているような感じもする。
そういえばいつのまにか声の調子も、表情も穏やかになってるし…
あたしの視線に気づいたのか、はっとする辻さん。すぐにまた笑顔になって、続ける。

「あ、えっと、だからね、ちょっとやそっと一緒にいられなくても、徳永ちゃんが熊井ちゃんのこと思って信じてれば絶対大丈夫!必ず戻ってくるから!」
「…そうですよね!信じていれば戻ってきてくれるし、信じなきゃだめなんですよね!」
「その通ーり!徳永ちゃんもわかってきたねぇ!」
「はい!待ってればきっと熊井ちゃんも戻ってきてくれると思います!」
「うんうん。じゃあみんなのとこ行っといで。もう結構遅い時間だし」
「あ、そうですね。じゃあ辻さん、ありがとうございました!」

ぺこりと頭を下げ、レッスン場へと向かう。さっきまでの不安はもうどこにもない。
たとえ戻った先で熊井ちゃんが相変わらずまぁさんと仲良くしてても大丈夫。
あの辻さんが大丈夫って言ってくれたんだもん。千奈美が信じてれば熊井ちゃんもまたこっちに来てくれる。

今日はクリスマスイヴ。1日早いけどサンタさんに感謝しないとね。
ステキな仲間、ステキな先輩と会わせてくれてありがとうって。それであたしは1つ成長できたんだし。

やっぱクリスマスって最高!メリークリスマス!!!

~FIN~
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